2008年09月02日

アミノ酸の分析

アミノ酸の分析の方法についてご紹介しましょう。

まず、多種類のアミノ酸混合物試料の場合、イオン交換樹脂を詰めたカラムを使用して分離を行います。
アミノ酸の分離の原理はアミノ酸、樹脂、溶離液の三者の化学的親和力の差を利用しています。

試料には、血中、尿中に含まれる遊離アミノ酸、タンパク質を塩酸分解して得られるアミノ酸の2種類があります。

前者は、血液と尿中に含まれているものですので、一般的には生体アミノ酸といわれています。
50成分以上のアミノ酸混合物から成り立っています。

後者は加水分解アミノ酸といわれ、17成分のアミノ酸混合物から成り立ちます。

AminoTacによって分析されるデータには加水分解標準アミノ酸分析(分析時間 18 分)と生体標準アミノ酸分析(分析時間 60 分)があります。


水溶液中ではアミノ酸はイオン状態で存在しています。
そのため、イオン交換クロマトグラフィーによって分離するのが最もよい方法と言えるでしょう。

アミノ酸は、同一分子内にカルボキシル基 ( -COOH )とアミノ基 ( -NH2 ) を持つ酸性、塩基性の両性物質という特徴を持っています。

そのため、溶離液のpH、イオン強度を変化させることでアミノ酸のイオン交換樹脂に対する選択性を変化させることは比較的容易なことです。


水溶液の中のアミノ酸は、正の電荷を帯びています。
ただし、その電荷量は個々のアミノ酸によって全く異なります。

一方、イオン交換樹脂は、水溶液の中では常に負の電荷を帯びています。


カラムという円筒形の管にイオン交換樹脂を詰めて、アミノ酸の混合物である試料を上から注ぎいれることで、連続的に液を流します。

そうすると、イオン交換樹脂とアミノ酸の間には静電的引力が作用します。
静電的引力は一種の親和力で、溶出時間に差が表れることから、各アミノ酸の電荷の量の違いが分かります。

そして、電荷の小さいアミノ酸から順番に、カラムの下端から溶け出してくるのです。

混合物のアミノ酸は、簡単に説明するとこういった原理で分離されるわけですね。

この時、カラムに流す液体を緩衝液と呼びます。

溶液中で分離したアミノ酸は無色透明です。
そのため、100℃ 近くの反応槽でニンヒドリンという発色剤を加えて反応させることで紫に発色させます。

プロリンなどのイミノ酸は 440nm に最大吸収を示すのに対し、アミノ酸の発色は570nmに最大吸収があります。
可視吸光光度計で最大吸収を測定することで、吸収曲線を A/Dに変換してデータを印字します。

発色剤はアミノ酸としか反応しません。
そのため、たとえアミノ酸と同時に何かが溶出したとしても、アミノ酸だけしか検出されないのです。


アミノ酸の検出法は、化学的に物質を検知する方法の中でも、かなり特異な方法であるといえるでしょう。

posted by amino-san at 15:41| アミノ酸の分析 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。