2008年09月02日

アミノ酸スコア100について

人間が生命を維持するために必要なアミノ酸は20種類あります。
そのうち、9種類は食事から必ず取らなければならない必須アミノ酸と言われるものです。

ここで、アミノ酸スコアについて分かりやすく説明するために、アミノ酸が何枚かの板をタガで締めて作られた「樽」に例えることにします。
樽を構成する板のうち1枚だけ板の長さが短ければ、いくら周りの板が長くても、その一番短い板のところまでしか液体を入れることができなくなりますね。

このように、最も低いところに効果が統一されてしまうのがアミノ酸の特徴です。
この長さのバランスをあらわす指標として、アミノ酸スコアというものが利用されます。

アミノ酸スコア100というのは、きちんと全ての板が同じ長さで作られた樽を考えてみるとよいでしょう。
全ての板がむだになることなく、液体を入れて保存しておくという樽の機能を満たすために利用される理想の状態がアミノ酸スコア100です。
必須アミノ酸が樽いっぱいになるように設定されているという意味ですね。

このように、アミノ酸スコアは100が満点となっています。


しかし、スポーツ前はアミノ酸スコア100のものよりも、BCAAを取ったほうがよかったりします。
逆にスポーツが終わった後に摂取するものとしては、アミノ酸スコア100に近いものやリカメンなどが適しているといえるでしょう。

スポーツの前にはBCAA、スポーツの後にはアミノ酸スコア100と上にく使い分をすることで、アミノ酸摂取に関するパフォーマンスが全然違ってきてしまいます。
アメリカのトップアスリートの人たちは自分でそういった使い分けをしています。

アミノ酸の摂取の仕方が上手になれば、同じ運動量を最大限に利用でき、カラダが作られます。
逆に少し間違っただけで、せっかくの運動も逆効果になることだってあります。

このあたりがニュートリションのおもしろいところです。
使用方法を一度覚えてしまうと病み付きになってしまいますよ。
自由自在に扱えるようになれば、自分の体型から内臓まで、全てを思い通りにデザインすることが可能になるという人すらいるほどです。


スポーツをしない人は、夜にアミノ酸を摂取するのがよいでしょう。
アミノ酸やペプチドは、ホルモンや酵素に変化するものです。

整腸作用、美肌効果、脂肪燃焼ホルモンといったカラダにとってよいものは、夜に合成されるものと相場が決まっています。
そういった意味で、特別スポーツをしない人、特に女性は夜寝る前にアミノ酸を摂取するのがベストで、最も効果的なアミノ酸との付き合い方といえます。


健康になるのか病気になるのか。
あるいは、痩せるのか太るのか。

全ては食ということにかかっているといっても過言ではないでしょう。


●必須アミノ酸

人体のあらゆる部位はたんぱく質が基本的構成成分として介在しています。
人間の体を構成するたんぱく質は20種類のアミノ酸によって作られています。

このうち体内の仕組みだけでは必要とされる量が十分に合成されないアミノ酸や、体内でまったく合成されないアミノ酸のことを、必須アミノ酸といって他のアミノ酸と区別しています。
必須アミノ酸には、メチオニン、バリン、フェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、リジン、スレオニン、トリプトファンの8種類があります。
また、幼児期のみに必須とされるヒスチジンを加えて9種類とする分類の仕方も一般的になってきました。

この場合、残りの11種類を非必須アミノ酸といいます。
グルタミン酸、アスパラギン酸、シスチン、チロシン、グルタミン、アラニン、プロリン、セリン、グリシン、アスパラギン、アルギニンが非必須アミノ酸です。

必須だから重要、非必須だから不要という誤解がよくありますが、体内における重要性はどのアミノ酸も同じです。
単純に、体内で合成できないので外部に頼る必要があるものを必須アミノ酸と呼んでいるだけのことなのです。


●成長期のアミノ酸

たんぱく質の栄養価は構成するアミノ酸の量と種類によって決定します。
最も重要なのはその含有されるバランスです。
バランスが悪いとたんぱく質の利用率が下がってしまいますのでもったいないです。
必須アミノ酸をきちんと摂取をしているつもりでも、実はできておらず、健康を損なう要因となることすらあります。

よく見落としがちなのが、子供のたんぱく質の所要量です。
9歳の男の子のたんぱく質の必要摂取量は、実は40歳の男性より多いのです。

そのため、成長期には十分な栄養補給が必要となります。
一日に3食、きっちりとした栄養バランスの食事を食べられるようにしてあげましょう。
栄養バランスの考え抜かれた学校給食に安心して家庭の食事がおろそかにはなってはいけないのです。


●アミノ酸スコア

アミノ酸スコアというのは、たんぱく質に含まれるアミノ酸のバランスを示す指標として有効です。
必須アミノ酸の含有率(1973年FAO/WHOアミノ酸パターンと比較)をだし、最も少ないものを第一制限アミノ酸とするこの指標はその食品のアミノ酸バランスを示しています。
アミノ酸バランスが教えてくれるのは、8種類のアミノ酸が含まれており、そのうち7種類が非常に豊富に含まれていたとしても第一制限アミノ酸が40しかなければ、その食品のアミノ酸スコアは40という非常に低いスコアになってしまうということです。
この場合、他の食品と一緒に食べることでアミノ酸バランスをとるようにして、できるだけ効率的にアミノ酸を取り込むようにしたいものです。


●豚肉と精白米

アミノ酸バランスを考えるとき、豚肉と精白米が例にとられることが多いです。

精白米はスレオニンが96、リジンが65の他はすべて100を超えています。
しかし、アミノ酸スコアは一番低いリジンにあわせますので、65ということになります。
豚肉は全部のアミノ酸が100を超えているアミノ酸スコア100の食品です。
ちなみに、豚肉に含まれるスレオニンは116、リジンは168です。
つまり、精白米に足りないアミノ酸を豚肉は余分に含んでいます。
これらの食品を同時に食べることにより、精白米のアミノ酸のうちスレオニン、リジンの100を超える部分も有効にカラダに吸収され栄養価が高まるというのがアミノ酸バランスのおもしろいところです。
ただし、お昼に白米を食べて、夜に豚肉料理を食べるというのでは意味がありません。
あくまでも一緒に食べることによる相乗効果ということが言えます。


●たんぱく質(アミノ酸)の摂取

1日の摂取カロリー(kcal)の比率について考えてみたいと思います。
脂質によるカロリー摂取割合は摂取カロリーの20〜25%、たんぱく質はおよそ自分の体重の0.1%(g)、残りが糖質による摂取というのが理想的なものとされています。

脂質・たんぱく質・糖質のエネルギー換算効率はそれぞれ9・4・4になります。

厚生労働省によって発表された「第6次改定日本人の栄養所要量」による数値は以下のとおりになります。

 ・脂質50g×9=450kcal
 ・たんぱく質55g×4=220kcal
 ・糖質283×4=1,132kcal

合計1,802kcalが厚生労働省の示す標準的数値です。

これを前述の推奨カロリーに置き換えますと

 ・脂質44g×9=396kcal
 ・たんぱく質57g×4=228kcal
 ・糖質253×4=1,012kcal

合計1,636kcalとなり、おおよそ推奨カロリーになります。

この項目で問題となるのは、たんぱく質57gに含まれるアミノ酸バランスです。


●動物性たんぱく質

日本人のたんぱく質摂取量における、動物性たんぱく質の占める割合は平均で50%だそうです。
この比率が35%より下回ってしまうと、たんぱく質のクオリティが下がってしまう可能性が高く注意が必要でしょう。

卵・乳製品、肉、魚は、ほぼすべての食品がアミノ酸スコア100になります。
えび・かに・貝・いか類も70〜85と高たんぱく質です。
たんぱく質の含有量も100g当たり15〜20mg程度になるようです。

一方、野菜や穀類はアミノ酸スコアもバラバラで、たんぱく質の含有量も、食品によってかなり違ってきます。

さらにたんぱく質以外の栄養素も必要になりますし、動物性たんぱく質は特にカロリーが高いので摂取にあたっては注意が必要になります。

よく「一日30品目」ということが言われますが、食材をバランスよく食べ、消化することが大切な理由というのも理解していただけるとい思います。

しかし、実際には一日30品目というのは意外と実現困難だったりします。


●体内に保存することのできない栄養素

水溶性ビタミンやたんぱく質は、糖質や脂質、ミネラルなどのように、摂取してから長期間体内に保存するということができないものです。
今日はたんぱく質をたっぷり摂取したから明日は食べなくても大丈夫、ということにはならないということですね。

大量に摂取して体内での代謝に使用されなかった、余りの水溶性ビタミンやアミノ酸は、比較的短時間で体の外へ排出されてしまうのです。
そこで、毎日の必要量を毎日の食事から摂取しなければならないということになります。


●アミノ酸の再利用

わたしたちの体の中で消費されるアミノ酸は、たんぱく質の再合成に利用されることが非常に多いようです。
成人の1日におけるたんぱく質の代謝量は摂取量の3倍にもなるそうです。
これは、体内のたんぱく質が一度分解されてアミノ酸として遊離し、もう一度たんぱく質に取り込まれていることをあらわしています。
アミノ酸は体内で有効に再利用されるという性質を持っているんですね。
同時にアミノ酸はそれ自体がエネルギーとして使われることもあります。
摂取するアミノ酸の量が不足してしまうと、たんぱく質の再合成が不十分となり、せっかくの栄養が体外へ排出されてしまうことになり、健康を損なう原因となることもあるようです。


●アミノ酸と健康食品

以前、海外で特定のアミノ酸を高濃度に含有した健康食品を継続的に摂取すると、激しい筋肉痛を起こした、という事例が報告されたことがあります。
厚生労働省の前身である、厚生省がこの件について各自治体に注意を喚起したこともありました。
先ほどから述べているように、アミノ酸は特定のものだけを大量に摂取しても体内に取り込まれることはありません。
逆にカラダにとって負担を強いてしまい体調を崩してしまう原因にもなりかねません。
バランスの悪い高濃度の健康食品の継続的な摂取は避けるべきです。

しかし、適切な量のアミノ酸を摂取し消費することは、カラダの代謝の基礎です。
健康な体をつくる、質の高い健康生活をおくる、ということのために、決しておろそかにしてはいけないことでもあるのです。

posted by amino-san at 17:33| アミノ酸スコア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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